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日・インド首脳会談

2012-11-20

1. 本20日11時50分(現地時間。日本時間同日13時50分)から約20分間,野田佳彦内閣総理大臣は,ASEAN関連首脳会議に出席するために訪問中のカンボジア(プノンペン)において,マンモハン・シン・インド首相(H.E. Dr. Manmohan Singh, Prime Minister of India)との間で首脳会談を行ったところ,やりとりの概要は以下のとおりです。

  1. (1)野田総理から,両国関係が「戦略的グローバル・パートナーシップ」に基づき拡大・発展していることは喜ばしい旨述べたのに対し,シン首相から,両国関係の発展につき同様の発言があり,両首脳は,政治・安全保障,経済及び人的・学術交流面における協力を一層強化していくことで一致しました。
  2. (2)政治・安全保障関連では,両首脳は,海上保安当局間,海上自衛隊・インド海軍との関係を更に強化することで一致しました。
  3. (3)経済関連では,両首脳は,16日に日インド社会保障協定及びレアアース共同事業に関する当局間文書が署名されたことを歓迎し,また,インドの高速鉄道構想に関し,日本の新幹線システムの採用を念頭に,両国間で具体的な協議を進めていくことで一致しました。
  4. (4)ODAについては,野田総理から,我が国として,インドの「貨物専用鉄道建設計画(フェーズ2)(第二期)」及び「チェンナイ地下鉄建設計画(第三期)」の2件総額1,848.1億円の円借款の供与を決定したと伝えしたのに対し,シン首相から,深甚なる謝意の表明がありました。
  5. (5)また,インフラ開発については,「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」及び「南部インフラ開発」等のインフラ事業の具体的な進展のため,引き続き協力していくことで一致しました。その際,野田総理から,金融規制緩和をはじめ,投資・ビジネス環境整備への,インド側の一層の取り組みを期待する旨伝えました。
  6. (6)民生用原子力協力については,シン首相から,安全面も含めて日本の原子力に関する技術・経験への期待が示され,野田総理からは,日インド双方が満足できる合意を得るべく,生産的な形で協力的に協議を進めていきたい旨伝えました。

 2. なお,19日に開催されたフン・セン・カンボジア首相主催ガラ・ディナーの際,席が隣同士であった両首脳が,国際情勢について意見交換を行ったやりとりの概要は以下のとおりです。

  1. (1)野田総理から,日中関係は日本にとって最も重要な二国間関係の一つであり,現下の日中関係に対しては当初から一貫して冷静に対応し,アジア太平洋地域の責任ある国として,地域の平和と繁栄のために貢献していくとの日本の姿勢を説明しました。
  2. (2)東アジア首脳会議(EAS)に関し,野田総理から, ASEANとインドを結びつけ,地域の成長を更に促進することが重要である旨述べ,これに対して,シン首相より,日本がインドを東アジアにより近い国にするために努力されてきたことに深く感謝している旨の発言がありました。



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